Looking back over the past 12 years

Looking back over the past 12 years

12年前、あなたはどこで何をしていましたか。

トップス、ボトム全部足しても約50枚。
そして沖縄のやちむん、益子焼の食器足して約60個。 

アパレルを開業した経験がある人からしたら、正気とは思えない物量で
12年前の4月20日。当店はOPENしました。


写真はOPENから数ヵ月後。

今の当店をご存知の方からすると驚くほどにスカスカだと思います。
ここは倉庫?何?
実際にそういった質問を、当時何度もされました。


12年前~
2012年。


30's リネンコットン


40's ゴマシオ


インディゴリネン

この他にもインディゴリネンのスモッグ、パンツなど
今考えるとスペシャル扱いのアイテムも多数販売していました。



ユーロの古道具



30's ドイツ JUNGHANS , 50's フランス JAZ


2012~2017年開催。額に入れる中身を国内外から仕入れ
その中身に合わせ素材、サイズ、余白の間隔などなど
完全オーダーメイドした額装の展示販売イベント。
中身に合わせ製作するので、打ち合わせも重要。
これまで計70点程あったのでないでしょうか。


VIntageに合わせ、古材を額に。


アメリカの灰皿に合わせて。吸い殻に口紅を付けたり
灰も固定し飾れるように。


古いミニカー、これも古材で。


ユーロの古いハウス、少し上品に見えるよう布張りで額装。


アメリカの古いエプロン、古材+ドライフラワー。



古道具だけではなくドライフラワーに合わせた、フルオーダーの額。
数回展示販売しましたが、その都度テーマを決め
テーマに沿ったドライフラワーも製作頂きました。



Vintageの額の雰囲気に合わせたドライフラワー。


様々なデザインで。
ユーロの古い紙モノ、陶器もそれに合わせた額装。


額とドライへのこだわりだけでなく
ドライフラワーは光が抜けて、影で遊べるよう調整。

このあとよく似たモノを県内外見かけるようになり
私が大量に卸していると勘違いしてた方がいた、そんな思い出も。


2013年、2016年開催。ちぎり絵作家、丸田さんの個展


数十点展示販売でしたが、どれも大好評。
雑誌をちぎり、センスある色の組み合わせで製作されています。
やさしい。丸田さんの作品はどれもそう思える作品ばかり。
丸田さんの初めての個展も当店でした。



2014年開催。しっかりと様々な機材を持ち込んでcoffeeの販売。
数種類の豆、それにあわせたクッキーの販売も。
高級な機材ばかりで、搬入搬出が怖かった思い出。



2015年開催。シュールでユーモア溢れるハンドメイドドール。
ブローチも販売。作家さんがとてもお洒落なんですよ。


古い日本の襤褸、藍染め。これもオーダーで額装。
どれも大きなサイズで雰囲気抜群でした。


2014年開催。70's ユーロのポスターを額装。
インクやフォントのカッコ良さ。
これも写真以外にも展示販売しました。




2018年開催。長野、信級から作家さんにお越し頂いたイベント。
九州初の販売。というか西日本での販売が初とおっしゃっていました。
こちらも写真以外にもありましたが、たしか全て完売でした。




2016年開催。東京からゲスト2人を招いてのライブ、ライブペイント。
音楽やお客さんの雰囲気(グルーブ)で描くモノを決めるペイント作品。
飲みながら談笑しながら、油絵のようにドンドン色が重なっていきます。



しまベーグルの販売も。




2018年開催。今は大大人気のTouareg Silver。
Vintageも含め100点以上の展示販売イベント。



2015年開催。pisteviivaのPOPUP


ファッションの楽しみが形となったような作品ばかり。
小物ケースなどもありました。


ここで紹介した以外にも、様々な方にご協力頂き
本当に様々なジャンルのイベントを開催してきました。
といっても、2012年~2018年頃まで。

ここ数年はアイデアが浮かばなかったり、準備期間が取れず
こういったイベントは開催出来ていないので
熟考しまた何か開催したいと考えています。


そして、このアイテムも思い出深い。
これまで数種類のオリジナルアイテムを製作してきましたが
記念すべき第一作目。
今考えてもスペシャル過ぎた、当店のオリジナルデニムパンツ。
2013年製作。


世界中にファンがいる、文字通りデニムに人生を懸けたお二人。
仕事柄、職人さんにお会いする機会はそれなりにありますが
この方たちにお会いし、職人の概念が本当に大きく変わりました。

インディゴセルビッチデニム(オレンジ耳)、14オンス、キバタ仕上げ
前ポケット生地 ホワイトヘリンボーン
ステッチカラー 全てベージュ 小股補強はカンドメ有り
縫製仕様は1950年代のVintage
バックヨーク縫製 19世紀のユニオンスペシャルにて縫製 (針幅1/4インチ)
リベット 銅製プレーン 頭潰し
隠しリベット 銅製プレーン(SLリベットフラット)
トップボタン/フライボタン FIT玉黒

パッチは鹿革。日本で最も昔から使用されており
(飛鳥時代の道具にも一部使用されていたようです。) 
他の動物に比べ、皮の繊維が非常に細かくしなやかで
そのさわり心地から、レザーカシミアと呼ばれています。


生地やパーツ選びだけでなく、洗った際にステッチの色がどう抜けていくか
刻印(彫り)の深さ等々、細かな部分までオーダー製作。
私自身購入出来なかったので、購入頂いた誰か譲ってください。


当店をご存知の方からすると
ajouterはこだわりが凄いから。
県外からも面白い人がやってくるお店。
そういう風に感じて頂けるのも
こういったイベントのおかげだなと感じます。

もちろん、こういったイベントだけでなく
通常販売してきたセレクトアイテムも
バラエティーに富んだ素晴らしいアイテムばかりで
これまでも、現在も多くの方に喜んで頂いています。


さて、いい加減長くなったのでまとめようと思います。

12年というのはアッという間だった気もしますが
それにしては震災、コロナなどもあり、それなりに濃い時間でもありました。

常連さんが就職、結婚、親になったり
転勤、移住、海外で生活を始めた人。
人生の変化を十二分に実感し、振り返る出来事もそれなりにある時間。

変わり映えしないように思える日があったとしても
確実に時間は流れ、少しづつだとしても変化が生まれています。

干支が1周するのも12年。
近年は当店OPEN時、小学生や中学生だった方のご来店もあり
これまで以上に時間の流れを実感し
原点回帰と進化が同時に必要なタイミングでもあると考えています。

変わらないモノ、変えるべきモノ
前回のブログでも書いた「これまで」と「これから」。

その点を大切にしながら、これからも当店らしく精進して参りますので
変わらぬご愛顧の程どうぞ宜しくお願い致します。


最後になりますが
常日頃からお世話になっておりますお取引様のおかげで
お客様に様々なご提案が出来ております。
改めて心よりお礼を申し上げます。


そういえば、あまり知られていない事のネタばらし。

店内にある青いベンチ。
そのうちのひとつのシートだけペンキが散乱しています。



「何でここだけこんなんなの?」と質問される事がありますが
その理由は、震災の時期にご来店下さった方しか把握していないんです。

というのも、震災当時家がなくなったり、仕事がなくなったり
その他様々な理由で疲弊し、先の事なんて考えるわけがない。
そういった話ばかり聞いていました、大袈裟ではなくほんとに。

暗い表情ばかりでしたが
このベンチに座り、いつもの空間でしゃべると少しだけ息抜きになる。
そう言って下さる方も多数いました。

Never let your memories be greater than your dreams.
過去よりも大きな夢を持て。

青いベンチの、今ペンキが散乱している部分に当時書いた言葉です。
息抜きになると言われた場所に書く事で
ひとりでも多くの方の励みとなるよう忍ばせたメッセージ。

涙を流す方、写真を撮る方、これを見せるために友達を連れてくる方。
想像以上の方に喜んで頂けたのですが
あまりにも写真を撮ったり、感謝して下さる方が多かったので恥ずかしくなり
そそくさと言葉を消したんですが、消した部分だけ目立ってしまったので
ペンキを使い、ごまかした。
といった事が、今のあのベンチの裏話でした。

んーたぶん、ajouter検定7級くらいの問題ですね。

4/26 追記


インスタに当時の投稿があったので載せておきます。
こんな感じで書いてました。

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